須藤 崇 Sudo Takashi
一級建築士
構造設計一級建築士
■ 経歴
- 2000年3月:早稲田大学理工学部 建築学科 卒業
- 2002年3月:早稲田大学大学院 理工学研究科 建築工学専攻修士課程修了
- 2002年4月-2015年6月:株式会社オーク構造設計
- 2015年7月-2016年3月:合同会社 office T (代表)
- 2016年4月-:yAt構造設計事務所 合同会社 (代表社員)
■ 資格
- 一級建築士 / 構造設計一級建築士
インタビュー
構造設計の世界でキャリアを積むことになったきっかけを教えてください。
幼い頃に1923年に発生した関東大震災の写真を見て強いショックを感じたのを今でも覚えています。高校生の時に阪神大震災が発生し、その後もいつか大地震がまた来るという恐怖がいつも頭の片隅にありました。
そのため「地震という自然現象の謎を解明したい」という純粋な思いにかられて大学は建築学科を選択しました。
大学生時代に設計演習などの設計課題に取り組む過程で、明確な答えがなく主観的な要素も入る意匠設計よりも、理論的で明確な答えが存在する構造設計の方が自分の強みを活かせると思うようになりました。構造計算演習の際に、手計算で応力や断面を設計でき、各部材や建物の安全性を的確に判断できる様子を授業で見て以来、構造設計に対して憧れる気持ちが少しずつわいてきたのは記憶に新しいところです。
免震構造の原理を学んだ際には、免震構造こそが建物を地震の恐怖から解放してくれるものだと強く思い込み、大学院時代には免震の研究に没頭しました。
構造設計の仕事に就けば、幼少からの関心事であった地震と真っ向から向きあえ、大学時代に学んだことを十分に活かせると思い、構造設計の世界に入る決心をしました。
仕事に取り組む際に心がけている点や大切にしている点はありますか?
仕事に臨むうえでの心構えとして、どんな仕事に対しても何かしらの課題を自分に設定して取り組むようにしています。そして、プロジェクトに関わった過程で達成できたもの、改善の余地があったものをプロジェクトごとに抽出し、自らの成長の糧にしています。
仕事の中身においては、意匠設計者が目指す空間に対して、合理的な「工法や材料の選別」、「力の流れ」を提案することを心がけています。また、現場での施工性にも注意を払っており、考案した納まりが現場で支障なく施工可能かどうかは、構造設計の過程で常に並行して考えています。
安全に作ることは構造設計者として当然のことであり、それに加えて構造デザインとして何か貢献できることがないか、求められる仕事以上の価値を提供できているかということを考えるようにしています。
仕事において、やりがいを感じることや楽しいことは何ですか?
新規に仕事の依頼を受けた時はどのような内容の仕事であってもうれしい瞬間です。
設計期間中においては、技術的に難解な構造システムやディテールを考案する中で解決方法を見出した瞬間、及び意匠設計者が望む空間の実現に貢献できた時が楽しくやりがいを感じます。
竣工した建物を見た際や、実際に建物が使われているところを見た時は、構造設計を通じて安全な建物を提供することで社会貢献をしている実感がわき、非常に充実感があります。
オフの時間はどのように過ごされていますか?趣味や特技があれば教えてください。
オフの時間は2人の子どもと遊びに行ったり、子どもの勉強を見てあげたりしています。週1回、テニススクールに通っており、気分転換と体力づくりに役立っています。腕前はまだ大したことはありませんが、将来は家族全員でテニスの大会に出場することを目標に、継続しています。
また料理が好きなので、家族サービスのために自ら率先して家族全員に食事を作ることが多いです。新しい料理に挑戦したい時、おいしい食材がスーパーに並んだ時は、はりきって朝から家族全員分の3食を作ることもあります。
最後に、メッセージをお願いします。
意匠設計者が望む空間作りに貢献し、かつ安全性と耐久性と経済性に優れた構造設計を行うという理念を元に仕事をしております。
御協力できることがありましたら、お気軽に御相談下さい。よろしくお願い致します。
Case
日本全国で数多くの建築物の構造設計に携わっています。事業所や店舗といった商業施設をはじめ、博物館、学校、病院など文化・教育・福祉に関する施設まで様々な構造体の設計実績を有しています。
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