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八幡浜市道の駅みなっとトイレ棟

  • 竣工年 | 2014年
  • 階数  | 地上1階
  • 延床面積| 175㎡
  • 構造種別| S造
  • 受注先 | bUdアトリエ一級建築士事務所
  • 資料提供| ー

解析モデルアクソメ図

・本施設は愛媛県八幡浜市の道の駅に付随して建てられたトイレ棟で、地上1階建の鉄骨造の建築物である。

・八幡浜の代表的な景観である蜜柑の段々畑をモチーフとした段々形状の天井でトイレを覆い、建物の中心に中庭を据えた内部構成となっている。

・ 平面形状は約15m×13mの長方形に近いプランである。

・ 耐震・耐風に対する建物の抵抗形式は純ラーメン構造による。中庭の四隅に立つ鉄骨柱が耐震要素となり、そこから約7mの片持ちを跳ね出している。段々形状の天井に合わせ逆ピラミッド型に梁を組むことによって梁に作用する応力は軸力系となり、片持ち寸法が大きいにも関わらず梁断面を小さくできている。

・ 主たる耐震要素である鉄骨柱は建物中央に4箇所配置されており、柱脚は基礎梁に埋め込む埋め込み柱脚によって固定度を確保している。

・ 鉄骨部材は原則SN400B材を使用し、一部小梁についてはSS400を使用している。

・ 屋根面は鉄骨梁による剛接合によって三角形を構成することで面内剛性は確保し、鉄骨梁のみで面内剛性を確保できる範囲については水平ブレースは配置していない。

・ 屋根鉄骨架構は逆ピラミッド型の構造としており、鉛直荷重から柱への荷重伝達機構は軸力系となる。特に対角線上に配している梁から柱へ圧縮力として荷重が伝達され、外周のH294がスラストを抑える引張材の役割を果たしている。軸力が大きい梁については接合部、継手は剛接合とし、スムーズに軸力が伝達されるよう配慮している。

・ 設計クライテリアは、長期荷重による屋根先端の鉛直変位を10mm以下とし、地震時の水平変位を5mm以下とすることとした。それにより鉄骨の部材断面は応力ではなく、変形のクライテリアにより決定される。

・外周梁に作用するスラストの処理、三方向に梁が跳ね出す柱梁接合部のディテール、軸力に対する接合部の設計には工夫を要した。これらの工夫によって、段々形状の天井が浮いているような意匠を実現させ、建築家の要求する空間を実現させることができた。

外観1

内観1

内観2

内観3

内観4

外観2

内観5

内観6

内観7

外観3

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