セタガヤテラス
複数の棟が身を寄せ集まって全体を構成する世田谷テラスは、各住戸がこれらの棟を横断する形でプランニングがなされている。高さの異なる棟の内部には、天井高に応じてスラブが架設され、隣接する棟からの移動に際しては、自然とスラブ段差が生じる形式となっている。
それにより出来上がる複雑な内部空間は、意匠的には大きな魅力であるものの、構造的には棟間での剛床性が成り立たず、また移動のための開口部により各棟内での構造の自己完結にも無理がある。
この為ここでは段差により生じた壁を順梁や逆梁として利用して、異なるレベル間のスラブをつなぎ、立体的な力の伝達を組み立てた。
- 竣工年 | 2020年
- 階数 | 地上4階・地下1階
- 延床面積| 441㎡
- 構造種別| RC造
- 受注先 | 若松均建築設計事務所
- 資料提供|

解析モデルアクソメ図
・本建築物は地下1階、地上4階建ての鉄筋コンクリート造(RC造)建物である。
・架構形式はX方向、Y方向ともに壁式構造である。
・建物平面形状は、概形5m×17.4mの矩形を基本に、住戸ごとに凹凸が生じた形状である。
・建物立面形状は、住戸のボリュームが林立した形状となっている。
・一部鉛直力を支持する構造体して、鉄骨柱を設けている。
・各階床面剛性は床レベルに応じた部分剛床を適用する。なお一部くびれを有する部分に関しては、床面と等価な剛性を有するブレースに置換して、剛性を評価する。
・地盤調査結果より、本建築物の支持層はGL(KBM)-2.72~-2.83m以深に分布する凝灰質粘土層とした。

外観
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竣工年 | 2023年
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資料提供|

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資料提供|