11戸のRC長屋

解析モデルアクソメ図

・本建物は地上4階地下1階の鉄筋コンクリート造のプロジェクトである。

・12m×12mの正方形に近い平面構成をとっており、上階にいくにつれ少しずつセットバックしていく立面をとる。小川が流れる東京都世田谷区の目黒川緑道に対して、大きな窓やバルコニーがランダムに並ぶファサードをとる。

・構造形式は壁式構造で、耐震壁の大部分は各住戸の戸境壁、及び建物背面に配されている。このようにコの字型に耐震壁を配置することで地震時において建物が偏心することを防ぎ、意匠の要求通り前面道路のファサード面の大部分をサッシ開口とすることができた。

・床の大部分は150mm～200mmのフラットスラブで構成しており、天井面に梁型を出さない形状とした。スパンが大きいスラブについては配筋を増やしクリープが極力生じないようにして長期たわみの抑制に配慮した。

・各住戸にアプローチする外部階段、外部廊下は建物外周からの片持ちスラブにより構成されており、これらの配置を工夫することによって容積率を最大限使い、全体の床面積を極力大きく確保できている。

・敷地には高低差があり、X方向とY方向それぞれに片土圧を受けるので、地下の耐震壁の設計及び杭の設計においては45度方向の土圧力を常時受けるものとして部材断面、配筋を決定した。

外観